履歴書は手書きとパソコン作成、どちらが良い？メリット・デメリットを徹底比較

履歴書作成において、手書きとパソコン作成のどちらが良いのか悩む方も多いでしょう。企業の採用担当者は、履歴書をどのように評価しているのでしょうか？本記事では、採用担当者の声を紹介し、手書きとパソコン作成それぞれのメリット・デメリットを整理して、最適な履歴書の作成方法を考察します。これを踏まえて、あなたの転職活動に最も合う作成スタイルを選びましょう。

採用担当者の見解：手書き・パソコンどちらでも評価は変わらない？

企業が履歴書の作成方法を指定していない場合は、手書きでもパソコン作成でもどちらでもかまわないとされています。特に中途採用では、応募者のスキルや実績がより重視されるため、履歴書の形式が合否の決定に大きく影響することはありません。ただし、新卒採用の場合は、個性や人柄が伝わりやすい手書きの方が好まれることもあります。

手書きかパソコンかで迷った場合には、応募先に確認するのも一つの手です。「パソコンで作成しても良いですか？」と聞くのはシンプルですが、「御社で推奨するフォーマットはありますか？」と尋ねることで、企業に配慮する姿勢をアピールできます。

企業の採用担当者アンケートから分かる履歴書の評価ポイント

パーソルキャリア株式会社が運営するdodaが実施した調査では、多くの採用担当者が「履歴書の形式はどちらでもかまわない」と回答しています。その割合は約42.7％。「内容に不備がなければ、どちらでもよい」「経歴やスキルが明確ならば形式は問わない」といった声が寄せられました。つまり、履歴書に記載する内容が最も重要視されているということです。

手書きとパソコン作成の印象に関するグラフ

※出典：doda調べ「採用に関するアンケート」調査期間：2018年12月調査対象：過去3年以内に中途採用での書類選考を担当した103人調査実施：パーソルキャリア株式会社（転職サービス「doda」を運営）

手書きを評価する理由

手書きの履歴書を支持する理由には、「人物像が伝わりやすい」「文字から熱意を感じる」といったものがあります。約27.2％の採用担当者が手書きの履歴書を「良い」と評価し、さらに「どちらかというと手書きのほうが良い」とする意見も含めると、その割合は42.7％に達します。手書きの場合、応募者の性格や本気度を見極めたいと考えていることが分かります。

パソコン作成を評価する理由

一方、パソコンで作成された履歴書は「読みやすい」「社内での共有や保存がしやすい」といった理由から好まれています。10.7％が「パソコンで作成したほうが良い」と答え、パソコンスキルの確認を目的にする場合もあります。ただし、全体としては、パソコン作成の履歴書が評価を左右することは少ないようです。

手書きとパソコン作成の履歴書のメリットとデメリット

履歴書を作成する際には、「手書き」と「パソコン作成」のどちらが自分に適しているかを選ぶ必要があります。それぞれの方法には明確なメリットとデメリットが存在します。以下の表にその比較をまとめましたので、ご参照ください。

履歴書の手書き作成とパソコン作成のメリット・デメリットを示した表

手書き履歴書

手書きの履歴書は、誠意や熱意を直接伝える手段として効果的です。一文字一文字を丁寧に書くことで、採用担当者に対して真剣な姿勢を示すことができます。また、文字の書き方や筆跡から人柄が感じられ、自分の個性を表現しやすいという利点もあります。しかし、その反面、作成には時間と手間がかかり、誤字脱字があった場合には最初から書き直す必要があります。さらに、文字の読みやすさは個人差があり、相手に正確に伝わらない可能性もあります。

パソコン作成の履歴書

一方、パソコンで作成した履歴書は、効率的に作成できるのが大きなメリットです。修正や更新が簡単で、複数の企業に応募する際にも同じフォーマットを活用できます。見た目も整っており、採用担当者にとって読みやすいという特徴があります。しかし、画一的なフォーマットになりがちで、他の応募者との差別化が難しい場合があります。また、手書きに比べて熱意や個性が伝わりにくいと感じられることもあります。

履歴書を準備する際は、これらの特徴を踏まえて、自分のアピールポイントを最大限に伝えられる方法を選ぶことが重要です。応募する企業の文化や求める人物像に合わせて、最適な形式で履歴書を作成しましょう。

手書き履歴書作成の注意点：ミスを減らす工夫

手書きの履歴書を書く際には、いくつか注意すべきポイントがあります。

黒のボールペンを使用する
　履歴書は正式なビジネス文書なので、黒のボールペンを使います。修正液や修正テープはNG。誤字があると履歴書を一から書き直す必要があるので、下書きを用意するとよいでしょう。
文字は丁寧に、美しく
　きれいで読みやすい文字を書くことが求められます。練習を重ねるか、書きやすいペンを選ぶことが大切です。
誤字を防ぐために下書きをする
　下書きを鉛筆で書いたり、パソコンで内容を作成してから書き写したりすると、記入ミスを減らせます。

パソコン作成のコツ：プロフェッショナルな仕上がりを目指す

パソコンで履歴書を作成する場合は、ビジネス文書としての体裁を整えることが重要です。

使用ソフトはWordかExcel
　多くの企業が対応しているビジネス用ソフトです。送信時にはPDF形式にして、レイアウト崩れや改ざんのリスクを防ぎましょう。
フォントは標準的なものを選ぶ
　「MS 明朝」や「MS ゴシック」などの無難なフォントを使い、文字サイズは統一します。ポップ体などカジュアルなフォントは控えてください。
装飾は控える
　太字やアンダーラインなどの装飾は避け、シンプルで見やすい履歴書に仕上げます。装飾を入れすぎると、逆に読みにくくなることがあります。